トイプードルのブランのこと


ブラン(トイプードル、オス)は我が家の愛犬です。ここでは、彼がうちにやってきたいきさつなどをお話ししたいと思います。

ブラン

はじめに:ブランのこと

ブランは、2017年10月12日生まれのトイプードルのオス犬です。うちには2019年6月にやってきました。

トイプードルというのは、犬種のことではなくて(犬種としては、大型のスタンダード・プードルから、極小のティーカップ・プードルまで、全て「プードル」という同じ犬種になるそうです)、プードルの中でも体重が5kg以下の犬をトイプードルと呼ぶのだそうです。実はブランはすでに体重が6kgを超えていますので、その定義によればもはやトイプードルではありません。まあ、両親がトイプードルなので、ブランもトイプードルと呼んでもいいのかも知れません。

「ブラン」はフランス語で茶色(brun)を意味しています。これはブランが育った犬の訓練校の方がつけた名前です。人によっては犬を譲り受けたあとで自分好みにに名前を変える方もいるようですが、前飼っていたミニチュアダックスがイタリア語で茶色の意味でマローネという名前でしたので、今度はフランス語の茶色ならば連続した感じでいいなと思って、そのままブランという名前で呼ぶことにしました。(まあ、名前を変えない方が、ブランも混乱しないでいいでしょうし。)

ここで、ブランを飼うことになった経緯のお話などをしたいと思います。

前の犬のこと

ブランがウチに来たのは2019年6月ですが、その前年の2018年10月にミニチュアダックスのメス犬のマローネが15歳で亡くなりました。老衰でした。

 

ペット・ホテルで毛布にくるまるマローネ(中年の頃)

マローネが死んだ時は本当にショックでした。ペット・ロスというほどひどい症状ではなかったかも知れませんが、それでも喪失感に苛まれました。2018年中には、次の犬を飼うということは考えも及びませんでした。

年が明けて、1月にマローネの遺骨を浅草にある菩提寺の鳥獣供養塔に納骨してから、次の犬のことをぼんやりと考えるようになりました。

ただ、自分の年齢(2019年で63歳)を考えると、次の2つの心配がありました。

①最近の犬の寿命や前の犬の没年齢を考えて、仮に次の犬も15年間生きると仮定すると、その時には自分は78歳になっています。今回の犬との別れでも大変な喪失感を味わったのに、まして自分も老いて80歳近くになってからの別れでは、自分が精神的に耐えられるかが心配でした。

②自分もいつ死ぬかはわからないわけで、78歳よりも早く自分が死んでしまった場合には、残された犬はどうなるのかということも心配でした。

命ある生き物ですから、この先自分の年齢を考えると、なかなか飼うことに踏み切れないでいました。

犬の訓練校

出会い

2021年に大学を退職する前のことです。大学の近くに犬の訓練校があって、通勤時などにその前をよく通っていました。あるとき、そこのウェブサイトを見ていたら、訓練済みの犬をお譲りしまうというようなことが書枯れていました。

それを見て、なるほど、と思いました。

①の問題は自分の心の問題ですから、どうしようもないともいえますが、少なくとも②の問題については、しっかりと訓練された犬ならば他の人にも懐いてくれるでしょうから、もし自分が早く死んでしまったとしても他の人に引き取ってもらいやすいのではないか、という気がしました。

早速、訓練校に電話をしてみると、若くて明るい感じの女性が出て、「今お譲りできる犬は1頭だけですが、トイプードルにしては大きくなり過ぎなんですよ・・・」とのことでした。ただ、躾を担当している人は別の人で、犬も別の支店にいるとのこと。

そこで、その担当者の方が電話してくださることになって、電話を一旦切りました。

その後、担当の方から電話があって、まずは犬に会ってもらって、そこで気に入ってもらえればお試しで1週間ほど家で過ごしてもらうことも可能だとのことでした。

その電話では、私の方の事情を話して、私が仕事に出た時などに、ある程度長い時間一頭で留守番ができなければ困るということを伝えました。ただ、ブランは(まだ名前は知りませんでしたが)、いつも人や犬の出入りがある訓練校で育っているので、留守番のトレーニングをする必要があるとのことで、会うのはその訓練が済んでからということになりました。

それから2−3週間後に電話があって、留守番のトレーニングも済んだので一度会いに来ませんか、ということでした。

学校近くの訓練校で初めてブランに会ったのですが(2019年5月15日)、最初の印象は、大きいなということと、ものすごくエネルギーに溢れた犬だな、ということでした。

ケージから出すと、ハーハーと荒い息をしながら、室内を歩き回ります。

マローネはメスということもあって、ブランのような荒々しさはありませんでした。

その時のブランは1歳半くらいで、すでに子犬の段階を脱していましたが、大きさと荒々しい雰囲気のためなかなか引き取り手が現れなかったようでした。

私の前にもブランを見に来た女性の方がいたそうですが、大きさとエネルギーに恐れをなしてしまって、成約には至らなかったのだそうです。

正直にいえば、私も飼えるかな?と不安になりました。それでも、ともかく家で過させてみてから結論を出そうと思って、1週間家で飼ってみることにしました。

 

赤ちゃんの頃

お試し期間

2019年6月20日、ブランは私の家にやってきました。

一緒に過ごしてみると、確かにエネルギーはありますが、とても賢い犬で困ることはありませんでした。

特に室内で飼う場合にトイレがきちんと使えるということは大切ですが、ブランの場合その点の心配は全くありませんでした。

家具などを噛んだりすることもなく、散歩ではしっかりと歩いてくれて、とても扱いやすい犬でした。

私が帰宅した時などは、興奮してじゃれてきますが、ひとしきり遊んでやるとあとは静かにしています。

こんなふうだったら、一緒に暮らせそうだなと感じたので、ブランを譲ってもらうことにしました。

今のブラン

トイプードルは、さまざまな犬種の中でもかなり賢い方だという話を聞いたことがありますが、ブランもご多分に洩れずなかなか賢い犬です。

元々が訓練校の出身なので、無駄吠えなどはせずに、トイレもきちんと覚えていて床に粗相をしたりすることもありません。人間と犬が大好きです。家にお客さんが来た時などにも尻尾を振って大歓迎してくれるので助かります。

COVID-19の問題とそれに続く私の退職で、最近は在宅でオンラインの仕事をすることが多いのですhが、会議中などは静かにソファの上で寝ていてくれます。ただ、不思議なことに会議が終わると、すぐにその気配を察知するようで、たちまち起き上がって私に飛びついてきます。

寂しがり屋で甘えん坊で、遊ぶのは大好きです。私がちょっと暇そうにしていると、お気に入りの犬のぬいぐるみ(訓練校時代からのお気に入りだったようです)のところに駆け寄って行き、じっと私の方を見つめて「遊んでよ」と訴えかけてきます。そういう時には、そのぬいぐるみを(まるでボールのように)ブランに軽く投げてやると、キャッチしようとします。しっかりキャッチできたときは、得意満面のドヤ顔になります。

ところで、去年(2022年)の12月から私は石垣島と東京で2拠点生活をするようになりました。それに際して心配だったのは、ブランが飛行機に慣れてくれるのか?ということでした。

これについては、チェックイン時にブランを航空会社所定のケージに入れて別れるときに悲しそうな声で泣くので、「慣れた」とまでは言えないのかもしれませんが、到着後は元気いっぱいなので、まあ大丈夫かなと思っています。

日本でもアメリカのように、飛行機の座席までペットを持ち込めるようになることを願っています。

ブランの日々のエピソードについても、これからおいおいに書いていきたいと思います。

石垣島で散歩中のブラン(2023年10月)

投稿者プロフィール

佐々木宏夫(ささきひろお)
佐々木宏夫(ささきひろお)
早稲田大学名誉教授。フリーランスの研究者。専門は理論経済学+ゲーム理論。Ph.D(ロチェスター大学:指導教授はポール・ローマー(2018年ノーベル賞受賞者))
インターネットラジオvoicyでパーソナリティとして発信中(「佐々木宏夫のアカデミア紀行」)。
趣味はスキューバダイビング(2023年10月に600本を達成)。還暦を過ぎましたが、隠居にならないように、研究、教育、趣味等で頑張っています。2022年12月からは東京と石垣島の2拠点生活をしています。

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